「(これを引っくり返すのは厳しいぞ)」
アレクは小さく息をついた。
すでに双方の駒の半数以上が盤上から消え、勝敗はおよそ決している。
アレクの敗色が濃厚だった。
自信を持っていたミルトラの勝負であっさりと
ねじ伏せられたことにも彼は衝撃を受けていた。
彼をそんな窮地に追い込んだのは、戦場を駆けるより屋敷で
紅茶でも飲んでいる方が似合いそうな、端正な顔立ちをした同僚だ。
「(さて、どうしたもんか)」
束の間、対局と別のことに思いを巡らせる。
彼はある決断をしなくてはならない。
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