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【永遠の美─忘れ去られた眠り姫─】

 “その若さと美貌を保つため、永遠を望んだ姫は、魔女の呪いで眠り続ける。”

◆◆◆

白銀の月 漆黒の城
すべてを覆う枯茶の茨
周りを覆う白の蜘網
沈黙の影と静寂の霧
薄青の蝶が静かに舞う

優美な寝台に眠るは
美しき顔と黄金の髪の姫
古に魔女の呪いを受け
眠り続ける

眠り姫は
愛しき者の口づけで
目覚めるが……
未だ来る者はおらず

なぜなら
この地とその城
眠り姫の存在を
知る者はおらず

そう誰も知らない
忘れ去られた土地

だから実在はしても
今の時代に
眠り姫の伝説も物語もない
完全に忘れ去られたから

◆◆◆

 “眠り姫を目覚めさせる者は現れない。だからこそ、永遠の美は保たれる。姫が望んだ通りに──。”

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[2]名無しさん


【季節の狭間にいる精霊】

季節の狭間にだけ
存在する精霊がいる

人間が見ることは滅多にない

小さな存在は
季節と生命をつなぐためにいる

恵みの糸を紡ぎ 命の欠片を宿す
精霊が紡ぐ小さな施しは
確実に命を結ぶための 大切な役目

精霊の施しは
新しい季節の息吹とともに
萌芽し一斉に満ちる

けれど精霊自身が
それを見届けることはない

役目を終えた精霊は
ひとり静かに眠りにつくのだ

最期の役目として
自身の命を蕾に変化させ
意識はそっと消えていく

蕾は時期が来ると咲く
新しい精霊として
生まれ変わるのだ

そうやって
季節の狭間にいる精霊は
大切な役目を果たしている

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