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名無しさん
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57]
名無しさん
【過呼吸】
荒れ果てた夢を歌いましょうか
今の私にいちばん合う歌を
淋しい時でも笑ってられる
器用な私を許さないで──
止まらないし 止まれない
衝動があるから
過呼吸の愛もあると
慣れてしまった
声をあげて
泣けばいいのに
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罪なんて概念があるうちは
既製品の幸せばかり
それでもいいとみんな諦め
箱庭から出ようともしない──
笑わないし 笑えない
勝算もないから
過呼吸の愛もあると
肌が覚えた
息をひそめ
生きていくのか
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56]
名無しさん
投稿者:桐
【懐にナイフを忍ばせて】
近づく奴は皆殺し
誰も近寄らないでほしい
心を乱す奴は恐怖
路地裏で囲まれた
突きつけられた刃物より
心の方がずっと痛い
殺すのは悲しいから
血を浴びた体は染まる
逃げるように去った
月が私をあざ笑うように
美しく弧を描いて
忍ばせたナイフは
私のせめてもの防衛線
危険な香りを振りまいて
近寄らないようにするための
冷たい夜には用心して
心の脆く弱いあの子が
ナイフを隠し持っている筈だから
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55]
名無しさん
『蛇祭り行進』
草野心平 詩
ぴるるるるるる
はっはっはっはっはっはっはっはっ
ふっふっふっふっふっふっふっふっ
後足だけで歩き出した 数万の蛙
篠竹に青大将をつきさしたゲリゲを先頭に
渦巻き石鹸の◎(うず)の様に
大輪を描いて行進する
おーい!歩調を合わせろい
おーい!もっとその篠を高く上げろい
どの口からも蛍が流れ出るのだ
真っ暗闇の青田んぼを
たばこの輪のように ゆらゆらして
蛍たちがうずまきのまんまで上がってゆく
行進曲は埋葬曲
心は明るいお祭りちょうちん
そよ風は 絹のうすもの
星畑 花箋(かせん)
ろんど ろんど ろんど あーーーーーー
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