枕元 2



 
恋の話が絶えず、世間では浮気者として通っている
アレクに近づいてくる者は以前から後を絶たなかった。

そんな人々をそこそこにあしらい、
光に引き寄せられた蛾を迎え入れて
たちまち灰と化さしめる灯火さながらに
彼らを食い散らしつつも、アレクの心は倦んでいた。

人々が惹かれているのはアレクの地位や容貌であって、
彼個人になにがしかの思いがある者など皆無といっていい。

近づいてくる者たちの中に例外がいるのかどうか、
アレクにもわからなかったし、
そんなことはどうでもいいとさえ思っていた。

人の愛情など信じるに値しない。
そんな思いが心の底にあった。




目次

トップへ




本文A  本文B  本文C

設定

about

作者日記

ランキング
NーLine恋愛至上主義

†ラブファン††ハイファン†

BL 絆物語BL GARDEN

BL 薔薇NAVIBL UNION



今日:2/昨日:0/累計:922