[1]名無しのフリーメーソン
10/11 20:49
沢山埋蔵命は探し当てた?

村井幹部らが発掘を目指したのは先の2つの埋蔵金だけではなかった。
富山県の立山山中にあるとされる、織田信長の家臣。佐々成敗の埋蔵
金、さらには兵庫県多田銀山の豊臣秀吉埋蔵金の発掘も計画に組みこま
れていたという。

そのなかでも、とくに村井が力を入れていたのは、穴山梅雪の埋蔵金です。数あ
る埋蔵金伝説のなかでも信愚性が高かったからです。そもそも上九一色村にサ
ティアン群を建設する土地を購入したのも、霊峰・富士山に近かったことに加
え、穴山梅雪の埋蔵金伝説の存在があったから、という事情もあったのです。
上九一色村から目と鼻の先ともいえる本栖湖の湖畔周辺。ここを村井は徹底的に
調査しました。暇を見つけては林泰男などの部下を連れることもなく、単独で歩
き回ったとも話していました。ですから本栖湖周辺は村井にとって自分の庭のよ
うに精通した場所だったのです。
しかも、村井はこう話したことがあります。私を誘い、2人で本栖湖の周辺を歩
いていたときのことです。
「この辺はな、ちょっと樹海の方に入れば、自然の洞窟がたくさんあるんだよ。
そういった場所はな、財宝とかを隠しやすいんだ。こういう洞窟の奥に財宝を隠
して土砂で覆えば、よほどのことがないかぎり発見されないものだ」
こう話す村井の口調には妙に自信に満ちた響きがあり、私はひょっとしてすでに
穴山梅雪の埋蔵金を探し当てたのではと思ったほどです。
村井が埋蔵金を探し当てたのかもしれないと思った理由は、もうひとつあるので
す。ちょうどこの頃、村井は都内にある有名貴金属店に行っているのです。そこ
で埋蔵金などを発掘した場合の所有権の問題や換金方法を聞いてきたというので
す。「一度にたくさんの換金はまずいな」とか内容もかなり具体的で、そのこと
が、いまでも妙に私の頭に引っかかっているのです。
村井が、なぜ殺されたのか。ひょっとして埋蔵金を探し当てたからかもしれな
い。そのことを麻原に口止めされていたのに、思わず「教団資産は1000億
円」と口走ってしまった。そのため、麻原が村井の口封じを何者かに依頼したの
ではないか、とまで考えたこともあります。もちろん、これは私の想像ですが
…。
埋蔵金発掘など夢のまた夢で、村井殺害の理由は他にあるのかもしれません。し
かし、これだけは確実だと思います。石井の部屋から消えた約10億円の教団資
産は、一時的にせよ、村井によって本栖湖の近くに隠されたのではないか。どう
考えても、他に隠し場所はないからです。

まだ30億円の行方が不明のまま
実は、村井が隠したのは、このときの10億円だけではないはずです。強制捜査
当時、この他に少なくとも20億円、合計で30億円相当の資産が教団内には
残っていなければおかしいからです。これは実に簡単な計算です。教団資産の
「出と入り」を考えればいいだけです。
オウムが大量出馬した90年の総選挙の惨敗から立ち直り、勢力拡大を続けた
94年までの間、教団の総収入は100億円を超えていました。逆に支出はどう
多く見積もっても60億円から70億円程度のはずです。その差額の30億円か
ら40億円の行方が私には謎として残っています。
その行方不明の資産は、麻原が村井に命じて備蓄に回していたのではないか、そ
して、それもまた富士山麓の樹海の中にある深い洞窟に隠されたのではないか、
と私は思っているのです。
理由は2つ。村井の口からは前に話した都内の有名貴金属店以外にも、金地金を
取り扱う会社の名前が数社ほど出ているのです。前回にも説明しましたが、銀行
を信用しないオウムは、全て現金決済でした。その現金すらも貨幣価値は変動す
るからと信用せず、手元に決済用の数億円を残す他は金の延べ板に替えていまし
た。しかし、相当量の全備蓄をしなければ、何社もの金地金を扱う会社を知る必
要はないはずです。しかも、強制捜査の渦中でも教団施設から金の延べ板が押収
されたという話は聞いていません。
もうひとつの理由は麻原の説いたハルマゲドンに関係します。麻原は1999年
のハルマゲドンを〃予言〃しました。これは麻原が敵と断じたフリーメーソンと
の戦争を想定したもので、戦いが始まればいま以上に資金が必要になるとして、
村井に備蓄を命じた経緯があります。
ですから、30億円に相当する程度の金の延べ板が、どこかに隠されていなけれ
ぱおかしいのです。村井のことです、麻原以外には誰にも明かすことなく、ひと
りで持てる程度の金の延べ板を抱えては、せっせと樹海の中に分け入り、秘密の
洞窟の中に隠していたということも十分考えられるのです。

X氏の表情は最後まで真剣そのもので、口調からも偽りや誇張は感じら
れない。教団資産の隠匿はともかく、埋蔵金伝説に踊らされていたな
ど、にわかには信じがたいような告白だが、
「常識では計れないような、世間から見ればマンガチックなことでも、真剣にや
るのがオウム。だから怖いのです」X氏はそういうと、さらにまた知られていな
い麻原オウムの信じ難い実態を口にするのだった。
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